入籍から約3ヶ月半
1月末に交際していた男性と同棲を開始し、3月15日、交際記念日に婚姻届を提出。
ちょうど2年に及ぶ交際期間を経てゴールインした。
去年の秋頃、以前からぼんやりしていた結婚の形を明確にし動き始めたのだが、それと同時に終わらせたことがある。
喫煙である。
結婚するなら、いつか妊娠するのだろう。入籍してすぐかもしれない、もっと先になるかもしれない。
そう考えたとき、私は本当にタバコをやめられるだろうか。と思った。
私の周りの友人たちは、例え妊娠したとしてもこいつはやめられないんじゃないかと疑うほどだった。それには私も心から賛同していた。
だったら練習がてら、ちょっくら禁煙でもしてみるか…?というのが、私の禁煙生活のスタートであった。
それほど強い意志もなく始めた禁煙だったが、去年の秋からつい最近まで、タバコには一切手を付けることはなかった。
禁煙に成功していた。そうつい最近までは。
再び、今や喫煙者である。というのも、私たちはただ書類を提出しただけで指輪すらない結婚だったのだが、ケジメだけは付けたいというクソ真面目な旦那の希望で、来年の6月に式を挙げることが決まったのだ。
約1年後。それまで、子供を作るのはやめておこう。そう結論が出た時に、思い至ったのが
タバコ吸える。
今まで、いつ子供が出来るかもわからない、式をやるかもわからない、そんな曖昧な中にいたおかげでタバコに手をつけることがなかったのだが、いざこの日まで、と猶予が明確になった瞬間に、何となくタバコを手に取っていた。
しかしそれは、いざとなればまたやめられる、という自信があってのことだ。
今は立派に喫煙者に戻ってはいるが、約半年間は禁煙に成功していた。それも、吸いたくて仕方ないギリギリした期間は短く、わりとこのまま吸わなくて平気という状態が長かったのだ。
だったら何故また吸うのかと言われたら、最初に記した通り強い意志があった訳でもない禁煙だったから。吸わなくても平気だが、吸ったって旦那にも友人にもひどく非難をされはしないから。
最初から最後まで自分に甘く、でも律するべきときは律する。大人ですから。なんてドヤ顔したっていい。自分の中だけだから。
それでは自分のメモ用に私なりの禁煙方法を記しておく。
基本的に私がやったのは、日々の喫煙ルーティンを崩すことだった。
仕事をしていれば、仕事中に吸える本数は決まってくる。
当時の私の喫煙ルーティン
〇朝の通勤時間(車)→2本
〇お昼休憩→3本~5本
〇休憩時間→2本
〇帰宅道中→2本
〇イレギュラー(退勤後の喫煙所)→2、3本
恐らく喫煙者のほとんどがこの喫煙ルーティンがあることだろう。
一番多い本数で見積もっても、14本。1箱が20本入りで帰宅して6本以上は吸っていたので1日に1箱以上は吸っていたことになる。
仕事が絡んだ喫煙ルーティンは、とにかく時間との戦いであった。
あと何分あるからもう1本いける、だとか、もう時間がないから吸えない!だとか。
つまり、単純に吸う時間を違うことで潰してしまえば吸えなくなるのだ。
まずは朝の通勤時間。車に乗り込んだ瞬間に一本目を吸わないと二本目にいけない。まだ眠気の残る頭でタバコに火をつける…のをやめた。
若干前方不注意になりながらも必死に吸っていたのを、運転に集中することで意識を逸らした。
とはいえ運転していれば頭も冴えて、タバコに手が伸びてしまうのだが、その頃には既に会社も近く、吸えても1本がせいぜい。ルーティンが半壊した。
簡単に書いてはいるが、このルーティン崩しがなかなかに手強い。今吸わなきゃ吸えない、でも崩さなきゃ、でも、、とにかく葛藤の毎日。しかし、だ。
先述の通り、時間が潰れてしまえば吸うこともできない。悩んでいる間にどんどん車は進んで悩み抜いて1本。最初のルーティン崩しはこうして始まった。
ルーティンを崩したことにより、自分を褒める。これも大事だ。
吸いたい欲求をひたすらに我慢するだけでとてつもなくストレスだ。そんなストレスを感じながらも我慢している自分を、とにかく褒める。
昨今は本当に喫煙者は風当たりが強いから、そんな程度と非喫煙者は思うだろう。しかし禁煙は喫煙者にとって一大プロジェクト。めっちゃすんごいことだ。
タバコ一本、我慢できた。一本程度、ではない。一本も!我慢できたのだ。正直それは本当に、誇っていい。
そして絶えず思い描くのは、禁煙に成功したときの周りの反応だ。私の場合、とにかくやめれる訳が無いと周りから散々言われていた。自分でもそれは思っていた。しかしそんな私が禁煙に成功したらどうか。
すんごいことだ。それはもう、すんごいことだ。
実際、友人達の前で一切タバコを吸わなくなったときは、彼女らの驚きようといったらなかった。やめれる訳が無いと思ってた!と口々に言われた。
職場の人たちからも、すごいね!とかなり褒められた。まぁ、時期が結婚前だったこともあり「愛の力だね!」と付け加えられていたのは例え冗談でも腑に落ちなかったが。
愛の力ではない。私の力だ。これが私の実力だ。
とにもかくにも、自己肯定力をマックスに設定しての超絶ポジティブ。私は基本的にポジティブな考え方しかしないので(楽観主義とも言うが)これはわりとスムーズに行えた。
ルーティン崩し(半壊)→自分を褒める。これを繰り返す。
次は昼休憩。職場において一番タバコが吸える時間で、仕事を抜きにしても飯のあとは吸うというルーティンができている身にはとにかく苦痛の時間だ。
だからまずは、朝のルーティン崩しが出来上がったあとに昼休憩のルーティン崩しをやる。
朝のルーティン崩しをやっている間は、昼休憩のルーティンはそのままだ。朝は我慢できたから、今はご褒美の時間だ、とさえ思いながら吸う。
そうして朝、吸う本数がゼロになったところで、昼休憩の本数を減らし始める。
最初に全く吸わなくなるのは危険だ。まだタバコを欲している体だから慎重に行わなければならない。
もし、朝吸えなかったからと反動でたくさん吸ってしまっても、自分を責めない。
自己肯定力はマックス設定だ。常に逃げ道、飴、沢山用意しておく。
駄目と言われたことほどやりたくなる。逆に自由にしていいよと言われたことほど、駄目と言われたときより視野が狭くなる。
失敗しても誰にも責められはしない。だって元々喫煙者だもん。それくらいの意気込みだ。
昼休憩中の本数が一本減ったら、また自分を褒める。また一歩、近付いたぞ。偉いな私。
もしここで、禁煙できたご褒美を次の時間のタバコではなく何か食べ物だったり自分の好きなものに変換出来れば、ぐっと目標に近付けるが、それは余裕があれば行うとして。
あとは順番に、昼が崩れたら休憩、退勤後、と続ける。これで、仕事中の喫煙ルーティンはしばらくすれば粗方崩れる。
さて、残るは帰宅後。ルーティンなど存在しない自由な時間。この時点で昼間10本以上吸っていたタバコがほぼほぼ残っている状態だ。
当時実家暮らしだった私。父はヘビースモーカーで居間でもぷかぷかやっていたが、母は女の私がタバコを吸うのを良しとしなかったので、母がいる居間では吸わずに自分の部屋が喫煙スペースだった。
なかなかに難敵のように思える自分の部屋。安住の地だ。外だったり換気扇の下だったり、億劫や肩身の狭い思いなどせずに吸える空間だ。
しかし、これが逆に幸いする。
自分の部屋にさえ行かなければタバコを吸えないのだ。とにかくテレビにかじり付き、寝るまで自分の部屋に寄り付かないようにした。
でも灰皿をなくすことはしなかった。いつでも吸えるよ、という逃げ道を残すためだ。
その代わり、部屋の換気をしたり布団を干して消臭剤を振り撒いたり、タバコの臭いを出来る限りなくしていった。
出しっぱなしの服に臭いがつく、ということを意識的に考え、寝る直前に訪れる欲求を我慢。勿論自分を褒めることを忘れずに。
とはいえ、この頃には昼間ほとんど吸うこともなくなり、いつの間にかタバコの臭いをくさいと思うようにもなっていたから、そこまで苦ではなかった。
こうして、最大限に自分を甘やかしながらの禁煙は成功していったのだった。
因みに周りに禁煙を公言して吸えなくするという方法をやったこともあるが、正直そんなもん、公言した人が居ない時に吸ってしまうので私は意味は無いと思ってる。
しかも、うっかり人前で吸って突っ込まれてしまったら、開き直ってまた喫煙者に戻ってしまうのでなるべくなら公言しない。誰かの意見に流されやすかったり開き直り癖があると、他人を理由に喫煙者に戻る。
誰にも言わない、ということも、逃げ道のひとつだった。言わなければ、吸っていても気にされない。失敗しても、誰も気付かない。
自分を追い詰めると私は逃げ腰になるので、逃げ道と飴は何事に対しても大体もっておく。
禁煙は自分との戦いだが、専門のお医者さんに頼るのが、本当なら一番の近道だとは思う。禁煙外来も本当はすごく勧められたし行ってみようかとも思ったが、強い意思もないのに通うことなんてまず無理だし金がねぇ!と私は思ってしまったので。
まとめてみて、私の禁煙の肝は仕事中にあるのがわかった。
本数を減らせば訪れる吸いたいイライラは、仕事に真面目に取り組んでいれば忘れられた。仕事でイライラするのは余裕がないときだが、タバコを吸いたくてイライラするのはタバコのことを考える余裕があるのだ。
タバコが吸えなくてイライラするから仕事にも影響するんだというときは、私は我慢せずに吸う。そんなに影響するなら我慢しない。でもそれは無理に禁煙してるときだ。
無理は禁物。それが私の禁煙道。
とか言って今バリバリ喫煙者の私には苦笑ものすぎるが。来年また禁煙します。
これを、いつかダイエットに生かせたらな…と今は思ってる。